妊婦歯科治療

H25.4月からH27.6月まで静岡市静岡歯科医師会母子保健担当理事を拝命しておりました。静岡市(駿河区・葵区・清水区)においてはH23年6月から行政からの委託事業開始となり、事業の歴史としてはまだ日が浅く、周知が徹底していないようです。1歳半健診、3歳時健診の95%以上の受診率に比べるとH25年度は妊婦届出件数5630人に対して2254人と44 %の妊婦歯科健診実施結果が報告されています。歯科医師会としても今後周知を徹底していきます。

妊婦歯科健診は医科と合同で行う健診ではなく、また保健所で行う健診ではなく、個々の静岡市歯科医師会 会員歯科医院にて受診する検診事業です。行政でもらう診療所マップを参考にしてください。また、当日は健診のみで、実際の治療は別日に行なうなど不便がありますが、ご理解お願い致します。

妊婦歯科健康診査に関する 問合せ先
子ども家庭課 母子保健係  電話 054-354−2647

妊婦歯科健康診査で何をみるの?

主に、歯周病にかかっているか、もしくは虫歯があるかを診査します。
歯周病検査の目的は、歯周病がもたらす炎症が全身の血管に影響を与えるため検査をします。また虫歯はその痛みがもたらすストレスを防ぐため検査をします。
具体的には歯周病が未熟児出産および早産を引き起こす危険度を高め、一般の出産と比較して約7倍も高くなっています。これは、喫煙、アルコール、高齢出産よりも、かなり高い数値です。原因として、歯周病菌の毒素や炎症性物質が血中に入り込み、それらが胎盤を通過して胎児の成長に影響をしたり、子宮を収縮させて早産を引き起こすと考えられています。

妊婦さんの歯科治療

麻酔・レントゲンに対する不安 できるならば避けたいというのが妊婦さんの本音だと思いますが、精密な治療と診断には必要な行為と当院は考えています。なお、当院では被爆量の少ないデジタルレントゲンにて撮影を行っています。

妊婦さんの投薬

できるならば使わないでほしいというのが本音ですが、激しい痛みを伴う場合には、我慢することにより、かえって胎児に悪影響を及ぼすこともあります。投薬をする原則は、「危険性が必要性を下回る時のみに使用すべき」に則り処方致します。また、妊婦さんには絶対禁忌の薬もありますので、必ず医師から処方をうけたものだけを服用してください。